甲状腺機能低下症によるめまいや治療方について
甲状腺機能低下症とは、甲状腺ホルモンが不足し、身体機能が低下する疾患です。
男性に比べて特に女性に多い疾患です。
また成人女性20人から30人に1人が甲状腺機能低下症にかかっていると言われているほど発症者の割合の高いものといえます。
症状としては、非常に多くあるのですが、その一つとしてめまいが挙げられます。
自覚症状として、「めまい」を感じた場合に多くの方が耳鼻咽喉科へ受診する方になるかと思います。
この甲状腺機能低下症のめまいに類似した症状として「メニエール病」「更年期障害」というものがあります。
特にメニエール病はめまいの症状があり他に難聴の症状があります。
初期の甲状腺の病気の場合にめまいのみの症状であると、つい先入観から耳鼻科を選択してしまうことがあります。
またメニエール病というのは、診断に多くの時間がかかる病気でもあるため、甲状腺の病気が進行してしまう可能性があります。
もうひとつの更年期障害ですが、こちらは40代から50代の方に特に多く発症する病気で、症状が類似しているものもいくつか存在しています。
そのためこの病気とも勘違いされる可能性があります。
さて甲状腺の病気の代表的な症状と言われているのはむくみでです。
特に顔のむくみが出ることがあり悪化すると、唇が厚くなったり、舌が大きくなるなどの症状が出ます。
また、咽頭がむくんでしまうと声が低くなり、顔だけでなく、手や足もむくんでしまいます。
その他、消化管運動の低下により便秘になったり、体重増加、寒がり、疲労感などの症状が挙げられます。
よく見られる原発性甲状腺機能低下症の原因は、慢性甲状腺炎(橋本病)、医学的治療後、ヨード過剰、先天性などが挙げられます。
甲状腺機能低下症は永続性である場合と、一過性(一時的)である場合があります。
治療を行う場合はどちらであるか見極め必要があります。
治療についてですが一過性の場合、出産後に自己免疫甲状腺症候群を含めた無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎の回復期の方は様々な程度の症状を示す事があります。
これらの方の一過性の軽度の場合は治療の必要はありません。
次に、永続性甲状腺機能低下症の場合は、薬の服用による治療を行います。
機能低下症の原因というのは、甲状腺のホルモンの生成量が減少しているためです。
そのため、薬物療法を行い「ホルモン剤」を定期的に使用することで、減少しているホルモンの量を補うことになります。
内服治療は通常少量から開始し、維持量にまで徐々に増やします。
甲状腺ホルモン値が正常になっても何らかの症状がある場合は、甲状腺以外の病気を考える必要があります。
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