甲状腺肥大と妊娠の関係について
甲状腺肥大の症状には食べ物の中の栄養分であるヨードの摂取量と密接に関係しています。
日本はヨードの摂取量が十分に足りている食生活になっていますが、ヨードの足りない食生活を送っている国も数多くあります。
ヨードが足りない食生活を送っている国の人たちは甲状腺が肥大している場合が多く、これは脳がホルモンが足りていない甲状腺に指令を出してもっとホルモンを出しなさいと命令しているからです。
一方、ヨードが十分に足りている国に住んでいるのに甲状腺が肥大してしまう場合に橋本病やパセドゥ病を疑う必要があります。
橋本病は甲状腺ホルモンの分泌が低下してしまう病気で、パセドゥ病は逆に甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる病気です。
橋本病やパセドゥ病に長い間かかってしまうと生理が少なくなったり妊娠する妊娠することは可能です。
しかし橋本病やパセドゥ病の状態のまま妊娠してしまうと早産や流産の危険性が出てしまうので前もって甲状腺の濃度を正常にする必要があります。
甲状腺肥大の病気は女性に多いので妊娠との関係は特に気になります。
甲状腺肥大の状態で子どもが身ごもった場合のポイントとしては、子どもを産んでも大丈夫かどうかの判断は甲状腺ホルモンの値によってなので、普段治療を受けている先生とよく相談する必要があります。
甲状腺ホルモン剤は治療を始めた時はなかなか数値や体調に変化がないので、治療を始めたばかりの時は子作りを控える必要があります。
また子どもを産むことは健康な人でも大仕事になるので、主治医とよく話し合ってから子作りをする必要があります。
健康な状態のまま子どもを授かることがベストなので、無事に子どもが産まれるように甲状腺ホルモン剤を処方通りに飲まなければなりません。
甲状腺ホルモン剤の成分であるチラージンはもともと体の中にある成分なので、赤ちゃんに影響はありません。
また母乳との関係も影響がないので、出産後に赤ちゃんを母乳で育てることに差し障りはありません。
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