甲状腺が腫れて熱がある症状は亜急性甲状腺炎の疑いあり
甲状腺に起こる病気には痛みが伴わない場合が多いのですが、「亜急性甲状腺炎」には痛みがあります。
「亜急性」とは急性と慢性の間くらいを指します。
この病気は女性が男性の12倍かかりやすく、30代・40代女性に多く見られます。
原因はウィルスだと言われていますが、はっきりとはわかっていません。
鼻やのどの炎症に続いて起こることがあるので、ウィルスが原因と言われているようですが他人に感染する心配はまずありません。
症状は首の前あたりに痛みを感じます。
全体に堅く腫れて痛む場合と、左右どちらか片方だけに症状が出る場合とがあります。
あくびや首を伸ばすと少し痛いかなという程度から、触るだけで飛び上がるほど痛むこともあります。
耳の後ろや奥歯が痛くなるので、耳鼻科や歯科を受診する場合もあるようです。
また、微熱から40度近い高熱が出ることもあります。
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この病気は「甲状腺機能亢進症(バセドウ病)」の症状である動機や息切れ、倦怠感などが現われることが少なくありません。
特に前身の倦怠感が現れると重い病気にかかったような不安に襲われますが、甲状腺にたまっているホルモンは1か月ほどなので、亢進症の症状は自然と治まります。
痛みや腫れ、発熱など症状がはっきりしているので診断は血液検査で簡単にわかります。
治療は自然と治る病気なので、対処療法が主なものとなります。
痛みと熱にはサリチル酸製剤を投与します。
重症な場合には副腎皮質ホルモン剤を投与します。
これは非常によく効くので服用した翌日には痛みも治まり、熱も下がります。
しかし、治まったからといってすぐに薬の投与を中止すると再発の恐れがありますので、様子を見ながら2か月ほどかけて薬の量を徐々に減らしていくことになります。
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